Column

税理士・ITC 税務総務かわら版 2022年3月


<税務スケジュール>

 法人関係  ・1月決算法人の確定申告〔法人税・消費税・地方消費税・法人事業税・(法人事業所税)・法人住民税〕並びに

・7月決算法人の中間申告〔法人税・消費税・地方消費税・法人事業税・法人住民税〕 ・・・半期分        

申告期限・・3月31日(木)

消費税関係 ・1月・4月・7月・10月決算法人の3月ごとの期間短縮に係る確定申告〔消費税・地方消費税〕       

申告期限・・3月31日(木)

・法人・個人事業者の1月ごとの期間短縮に係る確定申告〔消費税・地方消費税〕

申告期限・・3月31日(木)

・消費税の年税額が400万円超の4月・7月・10月決算法人の3月ごとの中間申告

〔消費税・地方消費税〕        

申告期限・・3月31日(木)

       ・消費税の年税額が4800万円超の12月・1月決算法人を除く法人・個人事業者の   

         1月ごとの中間申告(11月決算法人は2カ月分)〔消費税・地方消費税〕

 申告期限・・・・・3月31日(木)

給与関係  ・令和4年2月分 源泉所得税・住民税の特別徴収税額の納付   

納期限・・・・・3月10日(木)

その他   ・ 令和3年分 所得税・贈与税の確定申告期限・・・・・3月15日(火)

・令和3年分 個人消費税・地方消費税 の申告期限・・・・・3月31日(木)

      

毎年書きますが、この時期は、一年ぶりにお会いできるお客様が多く、月日の経つのが早いと感じます。  

なお、今年は新型コロナの影響による、確定申告期限の延長は原則ありません。 

ただし、納税義務者本人・従業員・その他関係者(税理士等)がオミクロンに感染した場合等には、4月15日(金)まで、個別に申請すれば、申告期限が延長されます。 

納税は国民の義務ですが、政府の色々な政策を鑑みると、納税したくなくなることばかりです。 

しかしながら、オミクロンの特例が認められずに申告期限に遅れれば、延滞税がしっかりとかかります。 

早めに申告を終わらせてすっきりした方が、よろしいと思います。

※税務署の紙節約の都合で、税理士に依頼した翌年は、申告書等が送られてきません。

資料等を早めにお持ち下さいますようお願い致します

 

「どうするコロナ」

政府の新型コロナの対策は相変わらずで、まん延防止等重点措置が発せられ、飲食業界に負担を強いて、国民に再度の自粛を促しています。 オミクロンの特徴で感染しても重症化しにくいことからか、飲食業界への過度な自粛要請は見られませんが、これにはおもしろい話があります。それは、飲食店業界には組合といったようなものが無く、選挙の際の票田にならなかったそうです。 そこで、マスコミでよく取り上げられた飲食店の方々を中心に、組合を作ったそうです。  そうすると、今まで何もしてくれなかった議員さんからアプローチがあるそうです。 なんだかな―という感じです。

そんな中、興味深い裁判が進んでいます。

「時短命令は違法」と提訴

2021年1月7日、感染拡大に伴う緊急事態宣言が発令され、飲食店を中心に時短の「要請」が出されました。

さらに、2月13日施行の新型インフルエンザ等対策特別措置法(改正特措法)で時短・休業などの「命令」ができるようになり、これを受けて東京都は、翌月3月に時短要請に応じなかった7事業者32店舗に対し、2回目の緊急事態宣言が終わる3月21日までの3~4日間、「時短営業命令」を発令したのでした。  この命令に黙っていなかったのが、都から命令を受けた32店舗のうち26店舗を運営するグローバルダイニング社です。  命令自体には応じつつも、命令期間終了直後の3月22日に、時短命令は違法だとして、都を相手取り、損害賠償を求める訴訟を東京地裁に起こしたのでした。   時短命令の違憲性・違法性を問うとともに、法的な根拠や科学的な根拠があいまいなまま、飲食店営業を一律に制限することの是非、過剰な規制や改正特措法の違憲性について問題提起する場だと位置付けて、損害賠償請求が主な目的ではないとして、請求額は104円(1店舗1円×26店舗×4日間)と設定しています。 (個人的にはもっとちゃんと損害賠償請求すればと思うのですが・・・役人に恨みを買うと後が怖いですから・・・)

<時短命令の効果「4日間で約0.081人」>グローバルダイニングに対し時短命令が出されたのは、緊急事態宣言が期限を迎える3日前というタイミングでした。  都は、感染状況からして時短命令を出す必要がある状況だったなどと主張し、グローバルダイニングが時短命令の対象となった経緯・理由については、要請に応じず営業を継続する旨を発信しており、大手企業としての社会的影響力の強さから、他の飲食店等の20時以降の営業継続を誘発するおそれがあるとして、最も優先性が高いものと判断したとしています。これに対し、グローバルダイニング側は、病床使用率など客観的な指標から緊急事態とはいえないこと、特措法の要件を満たさない違法な目的をもって発出された命令であると主張しました。東京都側が、具体的な数値や確たる証拠を出さないのに対し、グローバルダイニング側は専門家による意見書も提出するなどして、命令の違法性を訴えています。   特に目を引いたのが、京大・藤井聡教授(都市社会工学)による意見書です。   藤井教授は、「グローバルダイニングへの時短命令の効果」について、時短命令に従った4日間(3月18日~21日)の来客数を前週の来客数と比較し、統計上の数値等を用いて、客数減少がどれだけ新規感染防止につながったかを分析し、時短命令で抑止できた新規感染は「4日間で約0.081人」と算出しました。藤井教授は統計学の専門家で、裁判で上記の数値を説明(事前に資料は裁判官と東京都側に提出済み)しましたが、東京都側からは何の反論も無く、藤井先生はなんだかな―という感じだそうです。私が申し上げたいのは、今の政府や役人(特に財務省)は、日本人が従順なことに胡坐をかき、マスコミ等を利用し具体的な根拠を示さぬまま、それどころか、嘘の数値を示し国民をミスリードしています。 以前にも書きましたが、まん延防止等重点措置や緊急事態宣言の意図は、医療体制のひっ迫を防ぐためと言っています。 しかし、その原因は、財務省の緊縮政策を丸呑みし、国が管理する医療費を大幅に削減し、先進国の中でも最低の医療点数(報酬は医療行為について厚労省が決めた点数で支払われます)にして、医療機関の体制を脆弱にしたのは政府です。 将来的には人口が減少し、医師の人数は増やす必要はない(橋下さんが以前によく言ってました)とか、人間は年齢を重ねれば当然医療費が多くなるのが当たり前なのに、プライマリーバランスの話ばかりで、医療・介護に関連する予算は削減されてきました(今度の改定では増額になるみたいですが、まだまだです)す。ちょうど衆議院選挙の時、奇跡的にコロナが沈静化し、自民党は勝利しましたが、いずれ第6派が来ると予想されていたにもかかわらず、対策を怠っています。 そして選挙前は積極財政をにおわせておきながら、またまた財務省に気を使ってプライマリーバランスの黒字化です。 そんなに財務省が怖いか岸田さん・麻生さんと言いたくなります。  

最初から税金の話でなくてすいません

先月財務省の強さというお話をして、査察権を取上げました。 いわゆるマルサの話ですが、マルサは数億円の脱税が無いと動きません(不謹慎ですがマルサが動くぐらい稼ぎたいと思います:笑)ので、一般的な任意調査について書いてみます。調査について最近良く言われるのが、「調査官もコロナが怖いので、対面調査は無いのでは?」という話です。マルサと違い一般的な調査は任意調査ですから、コロナを理由に断られる事が増加していることは事実のようです。それで、調査ナシとなるのとは考えにくく、暫くするとまた依頼がある筈です。最近経験した調査ですが、通常最低でも2日は必要とされる調査なのに、「1日でもいいのでお願いします」ときました。 特に問題があるとは考えにくいお客様でしたので、代表者は都合がつかないので経理担当者と私で対応しました。 ところが調査後、色々な資料を次々要求され、調査官の使い走りになってしまいました。  腹立たしい点もありましたが、調査時の対応が悪いと、次の調査が定期的に行われることを誘発しかねないので、丁寧に対応して事なきを得ました。 会社の経理内容に自信があれば、税理士事務所は大変ですが、会社の負担にならず調査を受けられると感じました。

それから企業には、定期的に調査がある会社と、一度調査があった後、まったく調査がない会社があります。

調査後に調査官は、必ず調査内容をファイルに残します。税務署員は色々な理由から長くは同じ税務署には留まらず、転勤を繰り返します。転勤した先で調査先決めるのに重要なのが、申し送りのファイルです。日本には400万社の企業があり、調査官も公務員改革で、減っています。 単純計算すれば3~5年ごとに調査などはあり得ないこととなります。 調査先の選択は性悪説にもとづいています。 つまり、一度悪いことした会社は何度も過ちを繰り返すという考え方で調査先が選択されていきます。 また、調査時に調査官とトラブルになったり、調査官の心証を害してしまうと、後々に響きます。 彼らも人の子ですので、調査を早く終わらせるか長引くかは調査官の心証次第です。  それに彼らはサラリーマンですから、調査の結果を上司に報告して承認を得るのが仕事です。 調査の際には調査官の立場を尊重し、調査官と一緒に上司に報告しやすい資料を作ってあげる位の感覚が大事だと思います。 それから、税理士とのコンビネーションも重要です。  税理士と会社の考え方が違っていると税務署は痛くもない腹を探ってきます。 日頃から税理士とのコミュニケーションは大事にしてください。

日本ではどうしても、税金は納めるのではなく取られるという感覚があり、調査をする側も所得をごまかしている筈だという感覚でいます。納めれば納めるほど便益を享受できれば、こぞって税金を納付する筈です。先に登場した京都大学の藤井先生ですが、2012年、持論の列島強靭化論が、第2次安倍晋三内閣が掲げる国土強靭化政策の原型になり、同年12月26日付で第2次安倍晋三内閣の内閣官房参与(防災・減災ニューディール政策担当)に任命されました。  しかし、2018年12月28日、安倍政権による消費税増税のリスクは高いとして、内閣官房参与を辞任しています。先生は以前から、今河川の整備やインフラの整備を行わないと、大地震が起きた場合の復興費は、整備に使う金額の何百倍になると警告しています。  東日本大震災でもわかるように、福島原発の堤防をケチらずに、もっと頑丈で高いものにしておけば、原発の後始末の費用は必要なかったのです。 先の見えない途方もない処理費に比べれば、堤防を作る費用は微々たるものです。日本は地震国家で、いつ地震が起きてもおかしくないのです。 国土強靭化に継続的に予算を使えば、建設業界も活気づき、雇用も生まれ、経済は活性化します。 藤井先生が参与時代、安倍さんもこのことを良く理解してくれたそうですが、財務省に押し切られ消費増税が先になりました。 そんなに脛に傷があって、マルサが怖いのかと言いたくなりますよ!安倍さん・・・・(涙)

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