Column

税理士・ITC 税務総務かわら版 2022年2月


<税務スケジュール>

 

法人 関係 ・12月決算法人の確定申告

〔法人税・消費税・地方消費税・法人事業税・(法人事業所税)・法人住民税〕                                         

・6月決算法人の中間申告〔法人税・消費税・地方消費税・法人事業税・法人住民税〕・・・半期分                                  

 申告期限・・・・・2月28日(月)

消費税関係 ・3月・6月・9月・12月決算法人の3月ごとの期間短縮に係る確定申告〔消費税・地方消費税〕       

申告期限・・・・・2月28日(月)

・法人・個人事業者の1月ごとの期間短縮に係る確定申告 〔消費税・地方消費税〕

申告期限・・・・・2月28日(月)

・消費税の年税額が400万円超の3月・6月・9月決算法人の3ヶ月ごとの中間申告〔消費税・地方消費税〕

申告期限・・・・・2月28日(月)

・消費税の年税額が4,800万円超の11月・12月決算法人を除く法人・個人事業者の

1月ごとの中間申告(10月決算法人は2カ月分)〔消費税・地方消費税〕   

申告期限・・・・・2月28日(月)

給与関係  ・1月分源泉所得税・住民税の特別徴収税額の納付  

納期限・・・・・2月10日(木)

そ の 他   所得税の確定申告・・・2月16日(水)から3月15日(火)までです。(消費税は3月31日)

⇒ 申告書が届きましたらご連絡下さい!!※前年電子申告の場合納付書のみです!!

贈与税の申告・・・2月1日(火)から3月15日(火)までです。

 

 

令和3年分確定申告における留意点

 

2021年分の所得税の確定申告は、昨年のように申告期限が延長されるかもしれませんが、現時点では例年どおり申告期限です。

 年末調整の事を書いた時に解説しましたが、事業所得及びその他の所得についても、大きな改正はありませんでした。   

なお、近年申告書を提出する際に、源泉徴収票など添付不要となる書類が増えています。 

電子での申告が主流となってきていますので、添付書類は省略の方向です。

ただ、計算の代行をさせて頂く側としましては、書類は必要ですので、今まで通りお持ちください。

※以下に必要書類についてまとめました。

確定申告に必要な書類(少し早いですが還付申告はもうすでに受け付けていますので)」

○税務署から送付されたものそのまま、お持ちください。

電子申告をしている場合納付書のみが送られてきます

○個人でご用意していただくもの(原則、令和3年1月1日~令和3年12月31日分)

-事業所得-(自営業の場合)

収入金額の判るもの ⇒ 売上帳・請求書控・領収書控・普通預金通帳コピーetc.

持続化給付金等の支給を受けていれば収入になりますので注意してください!

必要経費関係が判るもの ⇒ 仕入帳・支払先よりの請求書及び領収書・その他の領収書

-不動産所得-(貸家 貸地 駐車場の収入がある場合)

収入金額等と相手方が判るもの  ⇒ 貸借人の住所・氏名・物件種類(土地建物の別)月額賃借料

・権利金・敷金・補償金・礼金・その他管理費等 

経費では ⇒ 固定資産税の納付書(市区町村発行の評価証明書)修繕費・火災保険料等の領収書etc.

-譲渡所得-(土地 建物 有価証券 ゴルフ会員権等の譲渡がある場合)

収入金額等と相手方が判るもの ⇒ 売買契約書(収入印紙貼付済みのもの・・コピーで可)

経費では  ⇒ 買入時の売買契約書(コピーで可) 仲介手数料・測量費用・登記費用等の領収書etc.

          注)上場株式の売買については特殊です。証券会社からの報告書を提出ください

-給与所得-(年末調整ではすまない場合)

すべての「源泉徴収票」(2ヶ所以上勤務の場合複数枚あります)。

-雑所得-

「公的年金の源泉徴収票」 

その他アルバイト等があればすべての「支払調書・源泉徴収票」(2ヶ所以上勤務の場合複数枚あります)。

「仮想通貨に関する利益が出ている場合“年間取引報告書”が必要となります」

-所得控除のために-

・国民健康保険の2021年中の支払金額・・・領収書・通帳(自動引落しの場合) 

= 不明の場合本人であれば、市区町村窓口ですぐ発行してくれます。

国民年金保険は社会保険庁から証明書が発行されます。

・証明書が発行されるもの ⇒ 小規模企業共済掛金・生命保険料・損害保険料等の控除

・その他の領収書 ⇒ 本人及び親族の医療費の領収書(交通費はメモ書きでOKです)

一定の寄付及びふるさと納税をした場合の領収書

 ・配偶者及び扶養親族の所得が確実に分るもの

-税額控除のために-

住宅取得控除 ⇒ 取得に係る売買契約書または建築業者の工事契約書(コピーで可)

建物登記簿謄本もしくは抄本   住民票

金融機関からの住宅取得資金に係る借入金の年末残高証明書

-贈与税申告のために-

  2021年に各種の贈与があった場合、参考資料を早めにお持ちください。      以 上

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岸田総理の支持率が何と上がりました。 ブレることにブレが無い岸田さんですが、

前総理の菅さん並びに前々総理の安倍さんの影響ではと考えられます。

特に菅さんの強権で頑固な部分はあまりいいイメージが無かったのは記憶に新しいです。

 岸田さんの柔軟な態度が国民には好印象なのでしょうか?   衆院選の時も奇跡的にコロナが収まって、

自民党の勝利となりましたが、オミクロンにどう対処するかが見ものです。

「自民党本部に2つの財政本部」(NHK政治マガジンより)

高市政務調査会長のもとに設置されたのが「財政政策検討本部(以下検討本部)」と、

岸田総裁直轄の「財政健全化推進本部(以下推進本部)」です。    

高市さんのもとに設置された「検討本部」の本部長を務めるのは、

党内きっての積極財政派で政務調査会長代理の西田昌司氏です。

「自国通貨を発行できる国は、財政赤字が膨らんでも破綻しない」という「現代貨幣理論(MMT)」

の主張を展開し、積極財政を推進する西田さんです。  

衆議院選挙の直後に高市さんと面会し、これまで政務調査会にあった「財政再建推進本部」の名称から「再建」の2文字を取り、

新たな組織に変えるよう提案しました。 

検討本部は安倍さんが最高顧問を務め、安倍さんは積極的な議論を呼びかけ、

財務省が重視するプライマリーバランスの黒字化だけによらない、

新たな財政指標の検討に意欲を示したそうです。

 高市さんや西田さん(そして安部さん)による新たな組織の立ち上げと名称変更の動きは、岸田さんやその周辺にも伝わり、

政権幹部からは「与党である自民党が財政健全化の旗を降ろしたと思われかねない。

国際社会へのメッセージとして心配だ」との懸念の声が上がりました。

これに呼応し、急きょ調整に動いたのが茂木敏充幹事長でした。 

岸田さんと連絡をとりあった茂木さんは、高市さんらが考案していた組織はそのまま立ち上げる一方、

財政健全化」の名を冠する新たな組織を、総裁の直轄機関として設置する案を伝えました。

岸田さんは茂木さんの提案を受け入れ、本部長には、財務大臣の経験があり、

党内でも財政再建派の重鎮として知られる額賀福志郎氏に白羽の矢を立て、

最高顧問には、9年近くにわたり副総理兼財務大臣を務めた副総裁の麻生太郎氏を据えたのでした。                                     

「財務省(旧大蔵省)何でそこまでするの?!」

推進本部の設置には、財務省が裏で暗躍していることは間違いありません。 

昨年の衆議院選挙前に財務省事務方トップの矢野康治事務次官が文藝春秋

「最近のバラマキ合戦のような政策論を聞いていて、

やむにやまれぬ大和魂か…(中略)、数十兆円もの大規模な経済対策が謳われ、一方では、財政収支黒字化の凍結が訴えられ、

さらには消費税率の引き下げまでが提案されている。

まるで国庫には、無尽蔵にお金があるかのような話ばかりが聞こえてきます」といった内容の寄稿をしました。  

明らかな選挙妨害で国家公務員としてあるまじき行為です。

さすがに怒った自民党の議員が立ち上げたのが検討本部なのです。政治的な裏があることは別にして、

積極財政派なのか財務省の手先なのかが明確になって、矢野次官の功績は大きく、財務省は墓穴を掘ったと言えるでしょう

財務省について、京都大学の藤井教授・評論家で中小企業診断士の三橋さん

(現代貨幣理論 M.M.T.に裏付けされた積極財政を推進している方です)は、

面白い表現をしており、共感できたのでご紹介します。

「財務省には仕事が無いけれど権限だけがある(持ってる切り札が凄い)」

良く考えてみると、財務省の仕事は、各省庁からの要望を精査して予算の内示を行い、

折衝を行って各省庁の使える予算を決定しています。 

前に大蔵省と書いたのは、家庭に例えると解りやすいためで、

夫が良くお小遣いの値上げをお願いしたら、大蔵省(奥さん)に却下されたなどと話します。

お金の使い方を仕切れる人が一番偉いのです。 未成熟な企業では経理のお局様の権力は絶大です.

(税理士ならではの見解(笑))。

つまり、積極財政で国が動けば、予算折衝などは要らなくなり、

財務省は単なる会計係となり、省庁の中の象徴と呼ばれる絶大な権力を失ってしまうのです。

ですから何としても、議員さんや経団連の役員も味方につけて権力に固執しています。  

そして、その為にチラつかせる武器が査察権(=税務調査の極致であるマルサは財務省の中にある国税庁の管轄です)なのです。 

財務省に味方する議員は、調査されたくない、いわゆる脛に傷があるのではと考えたくなります(個人的見解です)。 

来月に続きます。

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